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DREAM INTERVIEW

各界リーダーへの夢インタビュー

貞松徹
社会福祉法人ながよ光彩会 理事長
ながよ光彩会理事長 貞松徹

介護職の魅力を子どもたちに発信できる人材を養成。長崎県より委託受け89人の「伝道師」輩出

――あなたのお仕事について具体的に教えてください。

社会福祉法人ながよ光彩会の理事長です。長崎県長与町で特別養護老人ホーム「かがやき」などの介護事業所を運営しています。そのほかの取り組みとしては、2018年から長崎県より委託を受けて携わっている、介護の仕事の魅力を伝える学校への出張授業を担当する現役介護職を育成する「介護のしごと魅力伝道師事業」や、2020年7月より行っているグループホームの一部を改装した、誰もが先生になれる多世代コミュニティスペース「みんなのまなびば み館」があります。変わったところでは、2023年9月から九州旅客鉄道株式会社よりJR長与駅の集改札・案内業務、清掃業務、乗降介助業務の委託を受けております。

法人の取り組みを発信していたSNSがきっかけ

――この仕事を始めたきっかけを教えてください。

以前は理学療法士として沖縄のリハビリテーション病院で勤務していました。長崎に戻り民間介護事業者で勤務していたときに、地元の長与町で特別養護老人ホームの公募がありました。それに応募するために社長と私が中心となって、ながよ光彩会を新たに立ち上げました。初代の理事長は社長で、私は2022年の春に2代目の理事長に就任しました。

「介護のしごと魅力伝道師事業」は、法人の取り組みを発信していたSNSを県の職員が見たことがきっかけで依頼を受けました。介護業界で働く人たちを増やそうと、行政や様々な事業者が介護の仕事の魅力をなど発信していますが、発信力や伝える力が弱いことが課題でした。例えば、小学生が相手の場合と中学生が相手の場合では、使う言葉も写真・イラストも、話の進め方も全然違います。こうした違いを理解し、対象者の興味を惹くような話ができる現役介護職を育成するのが目的です。長崎県は8つの医療圏域に分かれており、それぞれの圏域から推薦を受けた現場の介護福祉士たちが受講してくれています。現在まで89人の「伝道師」を育成しています。伝道師は、2019年度~2022年度の4年間で累計160校・7916人に介護の仕事の魅力を伝えています。

正しさを固定化させない

――あなたの強みは何ですか?

思考に柔軟性があることです。社会全体、介護についても常識にとらわれません。「正しさを固定化させない」を行動する際のテーマにしています。

また、目の前で起こっていることについて「これが原因だろう」と決めつけることはしません。自分のほかに、常にもう1人の自分をそばに置きながら、俯瞰的・客観的な立場から状況を分析し、判断、対応するようにしています。今、自分の目に映っているものが全てではありません。衝動的、直感的に動いてしまうと、結果的に間違った判断をすることにもなりかねません。

職員一人ひとりの得意を分析し磨いていく

――あなたの使命とは何ですか?

私一人の力で社会や介護の業界全体を変えることはできません。私にできるのは、今いる68人の職員をとことんプロデュースして会社を育てていくことです。介護職の人は、地域の課題を発見する能力に長けていると思います。発見した課題をスムーズに解決できるよう職員一人ひとりについて「何が得意か、できることは何か」を私自身が丁寧に分析し、それを磨いていくことです。もちろん、介護職としての技能や知識についてもしっかり学んでもらいます。

職員には「もし、介護でなかったら何の仕事をしていましたか?」と聞くようにしています。ある理学療法士は「カフェを経営していたと思う」と答えたので、まずは「み館」で「コーヒー豆の焙煎きょうしつ」をしてもらいました。今では現場を離れて、長与駅構内のカフェ「グッドステーション」で店員をしています。

当法人では、条件がありますが法人内副業、法人外副業も認めています。こうした多様な働き方を通じて、地域に役立つ人材を輩出することが使命と考えています。

長期休暇をとるのが当たり前という雰囲気を整えていきたい

――あなたのこれからの夢を聞かせてください。

以前はバックパッカーをしており、リュック1つで世界約30ヵ国を訪問しました。今はネット環境も整い、働く場所を選ばなくなりましたので、南米縦断など世界を旅しながら法人運営の仕事をするのが夢です。

ただし、私が長いこと実質的な休みをとることに対して「理事長だけずるい」という不平不満が職員から出ることも考えられます。そこで、まずは職場の働き方改革などを勧めて、職員が2年に1回程度は1ヶ月ぐらいの長期休暇をとれるような環境、長期休暇をとるのが当たり前という雰囲気を整えていきたいと考えています。

自分の心が楽しくなる職場に出会うまで、どんどん転職を繰り返すべき

――最後に、夢や目標に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている方へ、メッセージをお願いします。

「石の上にも三年」という言葉がありますが、私はこの言葉はもう死語であると思っています。今の仕事や職場が苦しいのであれば、無理して3年間も我慢する必要はありません。自分の心が楽しくなる職場に出会うまで、どんどん転職を繰り返すべきです。幸いにも、今は介護の仕事は引く手あまたです。

求職活動においては、「自分はここに採用してもらえるかどうか」という求人企業側を主語にして考えるのではなく、「ここは自分が働くべき職場かどうか」と自分の価値観に合わせて判断をしていくことも大切です。

また「どこの会社・職場で働くか」という大きな主語ではなく、「誰と働くか」という観点を大切に、仕事を探しましょう。私の場合、前理事長でした。地元愛が強く大変に尊敬できる人物でした。憧れや目標であるその人の存在が、あなた自身を大きく成長させることにもつながると思います。

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