介護の仕事を極めることで未来は切り開けるのか
2021/12/27
最終更新日:2021/12/27
前回、「介護職の未来について」で触れさせて頂きました。2040年に日本の高齢者人口は3,868万人となりピークを迎えます。またその時の介護職が69万人不足と言われています。日本は介護の受け皿を増やすためにも介護職の処遇を向上し介護職員を増やし、要介護者対策を行うだろうと書かせて頂きました。
介護で働く人の年齢は・・・

※公益財団法人介護労働安定センター 令和元年度 介護労働実態調査結果について
「公益財団法人介護労働安定センター(2020年発表データ)」よりますと、介護事業所で働く人の上位3世代は40歳~49歳(24.1%)、50歳~59歳(23%)、60歳~69歳(17.4%)となり、合わせると約65%となり、介護事業所で働く人の平均年齢は48.8歳です。この数字を見ると、中高年以上の人多くが介護業務に従事していることが解ります。そして若い人が介護事業所で働いていないことを示しています。
介護の未来とは・・・

このままで介護の未来はあるのでしょうか?また、若い人が介護で働くようになるのでしょうか?
まず現状のメリットとすると、「40歳を過ぎても介護なら仕事ができる」「長い人生経験で培ってきたことを生かせる」などがあります。ですが、デメリットは20歳の身体能力と40歳の身体能力を比べると俊敏な動きや利用者様のトランスファー等で単純に考えれば年齢を重ねることで出来なくなる介護もあるのです。(もちろん個人差はあります)
介護で働く人は全ての年齢層の方に働いてほしい。

加齢による変化とは個人差はありますが誰にでも起こります。介護の仕事とは男性女性がいて、中高年の人も、若い人もまんべんなく働いている職場がやはり理想だと思います。
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なぜ、若い人は介護業界に少ないのか。若い人の心理とは。

ではなぜ若い人は介護で働く人が少ないのでしょうか。現在はインターネットの普及によりいろいろな情報を容易に取り入れることができる社会です。多種多様な方と触れ合い自分らしい生き方を求めるようになりました。
「出来ることなら社会に縛られたくない。自分らしく自由に生きたい」と考える傾向が多いと思います。
また多様性を認める時代になりました。「自分の個性を認めてほしいので他人の個性も認めたい。互いに認め合うことで距離を置いた関係でいたい」。だから他者と競争する意識も少なくなり「自分は自分。他人は他人」と割り切る人も増えている傾向です。またコロナウイルス感染対策の影響もあり団体行動より少数行動が主流となっています。その為、プライベートを守りたい意識がさらに強くなっています。
そして昔のように働けば働く成果、長く勤めれば勤めるほどの右肩上がりの所得も無くなっていますので、「会社の為に俺は死ぬ思いで頑張る!!」などの自己犠牲愛も少ないでしょう。「かっこいいから・・・人から感謝されるから・・・」ではシビアでリアルな思考で考える若者に介護頑張ろうよ!!などの常套句だけでは現実的でないことを理解しなければなりません。
若い職員への対応について
少子化問題の影響や、学校教育でも昔のように「大人に怒られる」経験をあまりしていない傾向があります。その為、「叱られることに慣れていない」のです。ですので、そのような状況があればその場から逃げたくなる気持ちが発生します。若い職員の心理をしっかり考えながら対応するようにしましょう。
若い人ほど現実的で賢い生き方を望む

今の若者はバブル崩壊後に生まれ、「今日より明日の景気が良くなる時代」の大人を見ている人は少ないでしょう。また小泉政権時の構造改革の躍進により非正規労働が増えてきたことで労働環境が大きく変化したこともあります。より現実的な考えでシビアに物事を捉え、上下関係よりは横の繋がりを重視し同じような価値観を持つ仲間を持ちたがります。また、まずは自己投資(自分へのご褒美)の傾向もあります。つまり将来の道筋がしっかり見えていて、順風満帆で安定を求める傾向が強いです。
介護の仕事を極めることで訪れる未来とは
介護職を極めることで未来が切り開けるのか?

先日友人と話したときに「なるほど!!」と思ったのが、例えば将来、仕事を選ぶときに英語が話せたり外国語が話せれば、貿易関係や海外の仕事も視野に入れることができました。そのような勉強をすれば良かったなと後悔したことありませんかと話をして、「確かにそうだったなぁ・・・」と考えたことがあります。
皆様もご承知のように高齢者が増え介護の仕事のニーズが今以上に求められる社会は必ずやってきます。これからの社会は医療や介護のスキルがとても重宝されることは誰にでも想像がつくと思います。
介護業種の平均年収は低いのか

また、平均年収についても一般業種と介護業種を比べると年収ベースで100万円くらい開きがあるかもしれません。
ですがよく考えてください。一般業種には年収億越えの超一流企業の社長や重役も含まれています。そのような方も含めて算出した平均年収と、介護業種を比べるには不公平があります。介護業界には億越えの理事長や施設長や役員はいるでしょうか?仮にいても数人でしょう。ですので平均賃金の算出について一番多い賃金取得層の平均で比べると、正直そんなに大差はないのです。
また夫婦共働き世代も増えている今日では、とても贅沢な暮らしは出来なくても人並みに生活して子供を育てている介護で働いている家庭はたくさんあります。これからの時代に重要な医療や介護の仕事。それを守りたい日本。ならば、国は医療や介護で安定した収入で働ける人達を増やしたいはずなのです。そうなれば平均年収もこれから十分に良くなる可能性が高いです。
まとめ
前回に引き続きになりますが、介護で働く職員の未来は決して悪くありません。その中でしっかりとした給与を頂くためにもたくさんの資格を取得し知識や技術を磨いて、自己研鑽すれば必ずよい結果に結びつくことは想像しやすいと思います。人並みに生活することは、やはり日々の努力は必要であり、努力は必ず報われます。介護で働く皆さん、共に頑張りましょう!!
この記事を書いた人

加藤 英明
介護福祉士・主任介護支援専門員
社会福祉法人熊谷福祉の里にて、特別養護老人ホームクイーンズビラ桶川副施設長として従事する。介護講師や地域福祉団体『埼玉県央ケア協会』の共同代表として、県央地域を中心に地域福祉向上のため活動中
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