他の業界と比べ、介護業界に良い人材が集まらない、定着しないのには理由がある
2022/01/04
最終更新日:2022/01/04
「成果」「良い介護人材がなかなか集まらない」「良い人材がなかなか定着しない」「良い人材がなかなか育たない」。必ずしも絶対とは言いませんが介護以外の業界と比べたら来ない、定着しない理由があるんです。それは全体的に成果主義ではないからです。

現状の介護業界は成果主義ではない
大概のケースとしてこの話をするとまず言われるのが「介護保険事業は収入に天井があるから」(私も昔はそう思いました)。だけどよくよく考えると、また日々現場の現状を見ていると、現場も事務方も下手をすると経営陣も収入の天井があるところまで集客を懸命にやってない事業所が多いように感じます。
現場スタッフの問題点
発信活動などの介護業務以外の努力が足りない
その一例として外部に向けてなかなか発信しないのです。現場から発信してくださいなんていうとむしろ嫌がります。「私は現場をしたいからこの仕事に来たのに広報活動なんてしたくない」と。しかし自分たちが評価されてないと不満は好き放題言う始末です。

また明らかに事業採算ベースがギリギリで、正直ボーナスなんて出せないのに当たり前のように「なんで冬のボーナスが出ないのですか?」なんて言っていたりします。明らかに日々の売り上げなんて自分たちに関係ない、上が悪い。私たちはきちんと仕事をしているのだからもらうものはちゃんともらわないと困ります、と意味の分からない権利を主張したりするのです。もちろんきちんと黒字なら、それに見合うものは出さないといけないですが、明らかに赤字の場合出せないんです。
当然ですが赤字を埋める努力すらしません。「私たちは頑張ってますから!」の一点張りです。しかしその頑張りは給与をもらう立場で当たり前の事であって業務です。どのような職種であってもそれなりに頑張ってこその給与やボーナスなのです。『頑張っている=ボーナス確定』なんて乱暴な定義は存在しないのです。
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業務が減ること=売り上げ・人件費が削減されるべきこと
またこのようなケースもあります。当日キャンセルがあって利用者さんが3人休みました。普通なら3名のキャンセルですから焦るはずですよね?送迎や食事等の予定も変更しなきゃいけないわけですから。数値にしたら少なくともデイサービスなら25,000円くらいの売り上げが減るわけです。これって大変ですよね?
しかしある現場スタッフはこんな風に言います。「ラッキー!今日のお風呂は早く終わるわ~」。確かに早く終わって楽でしょうけど…本来ならその分人件費カットになるんですが、全くそんな事は気にしない様子です(笑)不思議な事にそんなことを言う人が「なんで今年のボーナス少ないの?」と言うわけですからそれは経営者も腹が立つでしょう。
1か月で見ていくとキャンセルは何度かあるわけですから、今日が25,000円の売り上げ減、翌日20,000円減…なんて続いたりするわけです。これが続いたら当然1人分のボーナスなんて1か月のキャンセル分でなくなるわけですが、現場の方の中には、「私たち数字の事はよく分かりませんから」と言って平然と逃げます。自分たちのせいではないよ、利用者が休むのだから仕方ないという訳です。

だけど給与に関しては立派にきちんと意見してきます。つまり数字をよくご理解してるわけです。ご丁寧に扶養等で調整しているパートさん等は働ける時間と年間収入まできちんと計算をして自ら言ってくる。それくらい数字には敏感ですから。こうして見比べていくと都合のよい解釈ほど恐いものはないのです。
支払う側(会社側の問題点)
目標や評価基準が曖昧
ただし支払う側(会社側)もそれを明確にしていないから、突っ込まれるケースもあります。今月の売り上げ目標はどれくらいのあれば良いか?キャンセル率は何パーセントくらいを目指すのか?そのためにどのような対策を実施するのか?結果としてどれくらいの給与、手当が支払われるのかをある程度示さないと厳しいですね。
だからよく現場から言われるのが「やったことの評価がよくわからない」「評価が曖昧で差が見えない」という意見。見た目には出来ているようで曖昧な理解の「成果、評価」。書式や形式にとらわれすぎて正しい評価が出来ていない、もしくは評価に時間がかかりすぎて効率が悪い等。
法人としてはこれらを整理してメリハリをつけ、現場スタッフがステップアップしていくための具体的なすべき事を示しておくことです。そして同時にルールをきちんと定める事。これらが丁寧に実践できるなら、良い人材が集まり定着していくのだと思います。

この記事を書いた人

山下総司
株式会社IDO コンサルティング事業部
介護部門ディレクター
「クリエイティブな福祉の世界を感じてほしい」 契約法人へ経営、運営、現場構築、地域共生、人材育成の実践、アドバイスをしています。現場に入り共に考えて形にする事が特徴です
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