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COLUMN

お悩み解決コラム

皆さん、今の職場(介護)に満足していますか?

2022/02/14

最終更新日:2022/02/14

いきなり唐突な質問から書かせて頂きました。このような質問をすると、半数以上の方が「満足していない」と回答していることがいろいろな調査で判明しました。ということは、満足して働いてない人がどこの会社(事業所)にも多いということになり、転職先でも同様なことが起こる可能性が高いです。何事もプラス思考は必要なことなので、今の職場の良いところから考えてみましょう。

医療現場

 今の職場の良いところは何でしょうか。

一番多い回答は「自宅から近い(通勤時間が短い)」。次は「職場の人間関係が良い」となります。それ以外の理由は「やりがいを感じる」、「労働環境がよい」、「仕事内容(評価)が自分に合っている」等が挙げられます。

 今の職場に不満を感じる点は何でしょうか。

やはりこれは「給与について不満」が大半をしめています。次は「人間関係(職場、入所者・利用者)」となります。それ以外の理由は、「労働環境」、「仕事内容(評価)」、「体力、精神的につらい」、「経営方針」等が挙げられます。

『職場の良いところ』

「自宅から近い(通勤時間が短い)」は重要なポイント

通勤時間が短いと「プライベートタイム」が長く確保されるのでやはり良いことです。自分の時間が多ければ多いほど趣味や生活に使えます。子育て世代にも大きなポイントとなるでしょう。通勤時間とは労働対価(賃金)が発生しない時間(交通費は支給される)なのに通勤という拘束された時間となるのです。

「やりがいを感じる」

仕事を継続する上で必要な要素はモチベーションです。その中でもやりがいが一番大きな意味を持ちます。やりがいを感じれば心も身体も前向きになります。そのパワーは必ずプラスに作用します。私自身も今の仕事(介護)のモチベーションはやはり「やりがい」です。どんなに辛いことや悲しいことがあっても介護が必要な高齢者から「笑顔」「ありがとう」があるから頑張れるし、介護の仕事を続けたいという気持ちに繋がっています。

介護職

『職場の悪いところ』

「給与について不満」

お金

退職の理由として大半を占める給与。これは悩んでいる本人にとっては切実な問題です。以前書かせていただいた記事【※介護の仕事を極めることで未来は切り開けるか】(タップでリンクに飛びます)でも少し触れていますが、現在の職場で給与を上げるには資格を取得して資格手当を頂くことが良いと思います。例として、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員等があります。それ以外もいろいろな資格があるので勤務する会社の就業規則を調べてみてください。また、上記の資格は同じ介護・福祉で働く場合は有利な資格です。積極的に取得を目指しましょう。

その他は施設系ならば夜勤をして夜勤手当を頂く方法もあります。他業種に行くことも選択肢にはありますが、現在のコロナ感染症が流行している時期ではどの業種が安定しているのか。また安定しているところはあるのか不明です。慎重に行動したほうが良いと思います。

「職場の仲間や入居者・利用者様との人間関係」

これも前回書かせていただいた記事【※現場職員同士の良い人間関係を築くには?ご利用者やご家族様との良い人間関係作りをするためには?】(タップでリンクに飛びます)をお読み頂ければ幸いです。

労働環境や仕事内容(評価)は良くも悪くも変えられる

働きやすい職場とは、ここが大きなポイントだと思います。これは介護業界に限らず共通していることです。労働環境改善は上司や施設長に相談しましょう。職員の大半が同じような労働環境の改善を望むなら、それは事業所にとって必要なことかもしれません。上司や施設長の仕事内容や立場から感じられないこと、見落としてしまうこともあります。現場からの意見はとても重要です。上司や施設長に「困ってます」「もう嫌になってます」等抽象的ではなく具体的にどのように困っているのか、どのような問題があるのか、またどのような改善をしたら良くなるのかを相談、報告することです。上司や施設長はそれを真摯に受け止め必要なことは改善していくことが事業所にも必要となります。

また、現場で働いている職員は自分から言いづらい場合もあります。上司や施設長は現場で働いている職員の気持ちを察し、現場目線を常に心がけることが必要です。同じ景色が見えなければコミュニケーション不成立になるので心は離れていくかもしれません。

仕事内容や評価についても同様です。業務内容や作業フロー、介護手法や考え方、ICTやロボットなどの導入により実務と見合わなくなることもあります。「うちはいままでこれでやってきたから」ではなく時代と共に変化していく必要があります。また、人事考課も同様です。いつまでも同じもので評価することが正しいとは限りません。常に現状に合致したものに見直す必要性があります。

転職バナー

上記のような不満を解消する組織作りとは

経営者側は常に「従業員が働きやすい環境を作る」ことを心がけることが大切です。働きやすい環境の条件は第一に「見える化」です。「見える化」とは仕事における問題を常に見えるようにしておくことで問題が発生した場合も直ぐに対応できます。これには職員や利用者様・入居者様のことも見える化することが含まれます。職員が満足に働けなければ入所者・利用者様の処遇に影響する場合もあります。

他には人事考課です。介護施設にはいろいろな職種の方が働いており、勤務時間も様々です。従業員の職種や働き方にあった人事考課でなければ、人事考課が適正に運用されているとは言えません。現場の声をしっかり吸い上げられる考課内容とシステムを構築し運用することです。

そのシステムとは単純に「部下⇔上司⇔所属長⇔施設長⇔最高経営者」の報連相がしっかり出来上がっていることです。最高経営者の意向や指示が正確に部下まで届き、また反対に部下から最高責任者まで何を望んでいるか悩んでいるかが解る事業所が風通し良く、働きやすい職場といえるでしょう。

また部下が直接施設長に進言することは良し悪しがあります。組織として動くなら部下は部下の役目や立ち位置があり、上司は部下の育成や管理、そして所属長への報告、提案があります。部下がいきなり上司等を飛び越えて更にその上と直接やり取りを常に行っていては上司の立場もありませんし、上司が育ちません。結果として組織が成り立たなくなります。

上司は常に部下とコミュニケーションを図り、悩みや相談、教育を行い、部下や自分の上役に情報の伝達などを速やかに行うことが役目です。それが出来ていないから、経営者が現場の見える化へと繋がらないのです。

不満を解消する組織づくりとは報連相が出来ていないので
・部下からは経営者の考えが解らない
・経営者からは現場の考えが見えない

これを解消することから始まると考えます。

また働く側も経営者の理念や経営方針を理解し賛同した上で行動しなければなりません。読者の皆さんは会社の理念や経営方針を知っていますか?そこにはその事業所の考え方やルールが記されているのです。また知っていても理解はされてますか?働く労働者側も組織の一員として会社の理念や経営方針を知り、理解し行動することが「労働環境や仕事内容の改善または評価に繋がる」と考えたほうが良いでしょう。

介護現場

仕事(働くこと)とは生活するための目的なのか?手段なのか?

仕事とは目的のために収入を得る手段でもあります
・家族を養うため
・欲しいものを買うため
・老後のため

などなど

楽しくやりがいをもって仕事を出来ることは素晴らしいことです。ですがどんな仕事でも常に順風満帆とはいきません。楽しいときもあれば辛い時もあります、これは誰にも共通のことです。どんな立場の者でも、その立場しか解らない悩みはあるものです。「自分だけが頑張っている」「自分だけが悩んでいる」そのように考えていては負のスパイラルに陥ります。そのようなときは「仕事は目的のために収入を得る手段なのだ」と考えれば、心が楽になることもあります。

仕事である以上楽しい時、辛いことはどこに行ってもあると思います。

また悩みがあるときは上司に相談しましょう。職員がやる気を持って笑顔で働ければ会社も嬉しいし、その事業所を利用している要介護高齢者の処遇も良くなると思います。収入を増やすには、上司に相談し、自分なりの将来目標を見据えて資格取得を目指したり、夜勤を増やすなど、今の職場で出来ることを行いましょう。それがダメなら場合によっては転職することも必要かもしれません。

この記事を書いた人

加藤 英明

介護福祉士/主任介護支援専門員

社会福祉法人熊谷福祉の里にて、特別養護老人ホームクイーンズビラ桶川副施設長として従事する。介護講師や地域福祉団体『埼玉県央ケア協会』の共同代表として、県央地域を中心に地域福祉向上のため活動中

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